二上山のササユリ
二上山のササユリ
ササユリの特徴
ササユリは中部地方から九州にかけて見られる日本固有のユリです。山野にひっそり自生し、花はラッパ形で、色はふつう淡紅色ですが白色も見られます。清楚な花で独特の芳香があります。6月頃に開花を迎えます。
ササユリは古事記や日本書紀にも登場し、古文献でユリといえばササユリを指すといわれています。
夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものぞ(大伴坂上郎女 万葉集巻八―一五〇〇)
群落をなす二上山のササユリ
最近近畿の山ではササユリを見かけることは少なくなりましたが、二上山では展望台あたりにまとまった群落が見られます。通常花は1輪か2、3輪ですが、鹿谷寺跡では8輪の花が見られます。
絶滅しつつあるササユリ
ササユリは適度な光線の半日陰の状態が適地ですが、町場では、開発が進みその生息地が失われてきました。里地ではかつては田んぼや茶畑のまわりなどによく見られましたが、最近は耕作放棄地が広がり、草刈りが行われなくなって、笹や樹木が生い茂り急速に消えています。長野県では準絶滅危惧種に指定されています。山でも野でもやがて絶滅の危機を迎えるかもしれません。その意味で二上山のササユリは貴重な存在だといえます。