【A】株式会社⽦⽥建設(⽦⽥グループ中核企業)は「産業廃棄物処分業(中間処分のみ)」、「産業廃棄物収集運搬業」、「汚染⼟壌処理業」の許可を奈良県から得ています。また、グループ内の⽦⽥砕⽯は「採⽯業者の登録」及び⼆上⼭での「岩⽯採取計画の認可」を奈良県から得ています。さらにグループに含まれているかは不明ですが産廃処理場に近接する、グループ関係者が経営者である「果樹園」、「⼩菊等栽培所」の開発、造成に関しては奈良県から「林地開発許可」を得ています。 基本的に許可は県の権限になります。
【A】株式会社⽦⽥建設は産業廃棄物中間処理業にもかかわらず⼆上⼭を「最終処分場」化しています。年間 100 万トン以上の産業廃棄物を処理していますが、最終処分場に運搬されたものはありません。元従業員は「入るばかりで出ていくのを見たことがない」と証言しています。私たちはそのほとんどが産廃を処理した⽣成物「再⽣⼟」として、巨⼤な盛⼟状に積み上げられていると考えています。その「再⽣⼟」が安全なのか、廃棄物ではなく「有価物」としての条件を満たしているのか、強い疑念をもっています。
【A】⼆上⼭は「⾦剛⽣駒紀泉国定公園」にあります。巨大盛土(産廃ピラミッド)がある地域は一部が自然公園法の第2種特別地域に該当しています。国定公園内でも⼟地の取得は可能で、当該地域の所有者はグループの経営者です。自然公園法によって第2種地域は「景観と利用の調和を図る」ことになっています。特別保護地域や第1種特別地域よりは規制は緩やかですが、現在の巨大盛土の姿が安全性の問題とあわせて自然、景観と調和を図れているとは思えません。→産廃盛土(ピラミッド)百態
【A】二上山の自然を愛する会では毎月定期的に産廃処理施設のある竹田川上流で水質調査をおこなっています。また、二上山周辺の川、沢、池など複数の水系での調査、竹田川の上流から下流(葛下川との合流地点)までの複数地点での調査もおこなっています。これまでの調査ではCOD(化学的酸素要求量)で最高値が210mg/l、50mg/lを超える値も複数回検出しました。一般的に10mg/lを超えると「汚い」とされており、水質汚濁防止法の「一律排水基準」(対象に条件あり)では1日平均120mg/lが上限とされています。→会の水質検査
【A】産業廃棄物の処理やリサイクルの社会的重要性は認めています。ただ、それは「⾃然環境の保全」「住⺠の安全安⼼」が守られることが前提です。竹田川の汚染や景観破壊など多くの問題点が明らかである以上、事業者は住民に真摯に説明すること、県をはじめとした行政は企業にそうしたことを遵守させるのが役割だと考えています。
【A】二上山の自然を愛する会は奈良県に対して5月22日に「国定公園二上山の景観 と自然環境を守るための要望書」を奈良県に提出し、①県による産廃処理場周辺の水質検査の実施、②景観の修復及び環境の保全、③県による再生土の安全性検査の実施の3点を要請しました。県庁でおこなわれた話し合いの場では、県側は「この中間処理施設には(水質)基準がない」「調査の権限がない」「事業者の個別の情報には答えられない」という対応に終始しました。
しかし「二上山産廃問題」を参議院環境委員会で山下芳生議員が追求すると、6月には県が水質調査を実施しました。「異常なし」という報告をうけ、会は1回だけではなく継続した調査を要求しましたが、「予算、人員」をたてにそれ以降はおこなわれていません。→関連記事1、関連記事2
【A】事業者側は再生土の成分分析と溶出試験を月に1回おこない、ホームページに掲載しています。その数値がでたらめと一方的に私たちは主張しているわけではありません。事業者のホームページに記載されているように有害な重金属類をセメント材などで「造粒固化」することで「閉じ込めているので安心」ということに充分な根拠があるのか、行政が責任をもって確認すべきということを主張しているのです。二上山に積み上げられている巨大な盛土はこれから何十年、あるいは百年以上もあの場所にある可能性があります。二上山には多くの市民、登山者の往来があります。そうしたことを前提にした検査、モニタリングが必要であると考えています。
【A】奈良県は「景観⾏政団体」として奈良県景観条例を制定するとともに、景観法に基づく奈良県景観計画を策定しています。⾹芝市は独⾃の景観条例策定に向けて動いています。「景観条例」に違反したときは⾏政指導などの処分、勧告、変更命令、原状回復命令などの措置ができ、それに従わない場合は懲役、罰⾦を科すことができます。しかし、そうした措置をおこなわないケースがほとんどで、「景観破壊を訴える住⺠」と「開発を許可した⾏政」との対⽴という構図になることが多いといえます。奈良県は「産廃の巨⼤な盛⼟」の異様な光景に対して、「修景緑化の途中と考える」と是認しています。会の「国定公園であることを最⼤限尊重した原状回復」とは相容れない⾒解です。景観条例の制定及びその運用に深く市民がかかわり、行政と共同できるような、あるいは行政を監視できるしくみをつくることが重要です。